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[鍼灸あマ指 国家試験対策] 臨床医学各論 腫瘍マーカー [臨床医学各論]

[問題]
◆癌と腫瘍マーカーとの組合せで正しいのはどれか。
1.大腸癌---CEA
2.子宮体癌--SCC
3.胃癌----CYFRA
4.乳癌----AFP

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1. 問題文からの推測

まずは腫瘍マーカーについて確認してみましょう。


【よく出題される腫瘍マーカー】

◆AFP - 臓器特異性の高い腫瘍マーカーで、肝がん、卵巣や精巣の胚細胞がんで高値になります。まれにAFPが高くなる胃がんもあります。慢性肝炎や肝硬変、妊娠などでも値が上昇します。

◆CA19-9 - 膵臓がんをはじめ、胆道、胃、大腸のがんなど、主に消化器のがんで高値になります。

◆CEA - 大腸がんなどの消化器のがんをはじめ、肺、卵巣、乳がんなどで高値になります。喫煙や炎症性疾患、肝硬変、糖尿病で高値になることもあります。

◆CYFRA - 扁平上皮がんで高値になり、主に肺の扁平上皮がんや頭頚部腫瘍の経過観察に用いられます。

◆PIVKA-II - 臓器特異性の高い腫瘍マーカーで、肝臓がんで高値になります。肝臓がんの発見や経過観察にAFPと併用されます。

◆PSA - 前立腺に特異性の高い腫瘍マーカーで、がんの発見や経過観察に重要な役割を果たしています。前立腺炎や前立腺肥大で上昇することもあります。

◆SCC - 主に、肺や食道、子宮頚部の扁平上皮がんで高値になります。皮膚の病気で増加することもあります。


【その他の腫瘍マーカー】

◆CA15-3 - 乳がんに特異性が比較的高く、主に乳がんの治療効果の判定や経過観察に用いられています。

◆CA125 - 卵巣がんで高値になりやすく、その他子宮体がんや、膵臓、胃、大腸などのがんで高値になることがあります。子宮内膜症、月経、妊娠、肝硬変、膵炎などでも上昇します。

◆NSE - 神経組織や神経内分泌細胞に特異的に存在する物質で、肺の小細胞がんや神経芽細胞腫などで高値になります。

◆ProGRP - 肺の小細胞がんで高値になりやすく、治療効果の判定や経過観察などに用いられます。

◆SLX - 肺がんなどで高値になります。偽陽性が少ないとされています。

◆I-CTP - 骨の成分が分解されるときに放出される物質で、主に転移性骨腫瘍(がんの骨転移)を調べるために用いられます。


2. 個々の選択肢の確認

次に、個々の選択肢の確認をしてみましょう。下記の通りになります。

◆1.大腸癌---CEA ・・・ これは正しいですね。

◆2.子宮体癌--SCC ・・・ 子宮体癌ではCA125が使われます。SCCは子宮頚部の扁平上皮がんで使われます。

◆3.胃癌----CYFRA ・・・ 胃癌ではCEAやAFP、CYFRAは肺がんで使用されます。

◆4.乳癌----AFP ・・・ 乳癌はCA15-3、AFPは肝がんなどで使われます。


続きは「3. この問題の攻略法」へ



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3. この問題の攻略法

この問題は、腫瘍マーカーについていくつかの重要なものを理解できていれば解けますね。

国家試験では上記の【よく出題される腫瘍マーカー】がよく出されます。

これらについてはしっかりと覚えておくと良いと思います。

まずはざっくりと、「CEAは消化器系」、「AFPは肝」、「CYFRAは肺」、「PSAは前立腺」と覚えておきましょう。

あとよく出るのは「CA19-9 - 膵臓」、「SCC - 扁平上皮」あたりでしょう。

今回の解答は、CEAが大腸癌に使用される、ということで「1」になります。


解答:1 / 分野:臨床医学各論 (H24年 はり)






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