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[鍼灸あマ指 国家試験対策] 東洋医学臨床論 腰痛 [東洋医学臨床論]

[問題]
◆「18歳の男子学生。小学生の頃からバスケットボールを10年間続けている。1年前から腰痛がある。下肢症状はないが、L4-L5の棘突起間に階段状変形を認める。」

A. 最も考えられる疾患はどれか。
1.腰部脊柱管狭窄症
2.腰椎分離すべり症
3.梨状筋症候群
4.腰椎椎間板ヘルニア

B. 罹患部に対する局所治療穴として最も適切な経穴はどれか。
1.厥陰兪
2.腎兪
3.大腸兪
4.膀胱兪

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1. 症状および所見から推測

まずは問題文に書かれている症状と所見を確認してみましょう。

(1)18歳の男子学生。小学生の頃からバスケットボールを10年間続けている。

・・・ このことから年齢が若い、スポーツを長期間、という情報が取れます。

(2)1年前から腰痛がある。

・・・ 若いのに「腰痛」ということですが、長期間のスポーツが関連していると想像できます。

(3)下肢症状はないが、L4-L5の棘突起間に階段状変形を認める。

・・・ 下肢症状がないということで、しびれなどの神経根症状はないと言えそうですね。
   また、棘突起間に階段状変形ということで骨または関節に異常があることがわかります。


2. 選択肢の各疾患の確認

(1)腰部脊柱管狭窄症 ・・・ これは加齢による脊椎骨の変形により脊柱管が狭くなる疾患です。

(2)腰椎分離すべり症 ・・・ 推骨が前方にずれる疾患で、若年も成人もかかります。
 若年の場合はスポーツが原因となることが多いですね。

(3)梨状筋症候群 ・・・ 坐骨神経が梨状筋に圧迫されます。神経痛など下肢症状が出ます。

(4)腰椎椎間板ヘルニア ・・・ 椎間円板が変形し、しびれなどの下肢症状が出ることが多いです。


続きは「3. この問題の攻略法」へ



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3. この問題の攻略法

この問題は、腰痛にはどのような種類があって、どんな年齢でかかるか、症状はどうか、などが理解できていれば解ける問題だと思います。

今回の症例は、18歳男子で若いこと、スポーツに起因するもの、下肢症状がなく、棘突起に変形がみられること、が判別のてがかりになりますね。

そうすると、「腰椎分離すべり症」だと推定できます。

腰椎椎間板ヘルニアで下肢症状が出ないこともあるので迷うかもしれませんが、決定的なのは「階段状変形」です。これがみられれば「腰椎分離すべり症」が濃厚となります。

それから、治療穴としてどれを選択すればいいかについては、「厥陰兪」「腎兪」「大腸兪」「膀胱兪」のうち、疾患部位に一番近い経穴と考えればよいので、「L4-L5の棘突起」に近いのは「大腸兪」ということになります。

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答え:A:2 B:3 / 分野:東洋医学臨床論 (H24年 はり)







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